孤蓬庵
孤蓬庵は小堀遠州によって作られた塔頭のひとつです。
庵内には忘筌という広間の茶室があります。
書院建築に侘びた茶室の要素を取り入れたひとつの手法が極致に達した建築です。
(残念ながら内部は撮影不可)
入り口の堀に架けられた石橋です。
お洒落な編笠の形をしています。
石橋を渡るとわずかな「むくり」を付けた瀟洒な門が出迎えます。
玄関へ向かう切り石を基調とした延段です。
孤蓬庵は晩年の小堀遠州が晩年地位や名誉を忘れ茶に遊ぶために造られた遠州の理想郷といえる。
それは茶室「忘筌」(魚を得てうえ(魚を捕る道具)を忘れる)の名がしめす。
全体の意匠は船遊びの様相を呈している。庵名である「孤蓬」は開祖江月和尚の言葉で孤船の意味である。
しかし、残念ながら創建当時の建物は焼失しているらしい。
後に遠州のファンであった松平不味公により再建されている。
さいわい絵図などが残り、おおむね旧状が復元されているらしい。
忘筌席の床の間には次のような書がかけられていた。
活機透過す万重の関
宝剣光寒し天地の間
一戦功成りて退身の日
安几に凭れ青山に対す
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